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初めて、小川洋子さんの小説を読んだ時の、どこか透き通るような、でも何か不穏なような、あの感覚を思い出しました。ブラフマン、と名付けられた小さな命と過ごした日々の物語。

奇妙に静かな世界です。登場する人々の存在感や感情や、生きているものが否応なく放つ生々しい匂い、そういったものが全てワントーン漂白されてしまっているような。
でも、だからといって彼らの存在が希薄だということでは全くなく、その会話や、丁寧に綴られる日常の一コマ一コマは、映像が浮かんできそうなほどの手触り。なのに、その浮かんでくる風景も、美しいけれどどこか遠い絵を眺めているような。そんな中で、不思議な生き物ブラフマンだけが、小さなからだにあふれんばかんの生命を感じさせます。だからこそ余計に、「埋葬」という言葉がタイトルに含まれることの意味と、きっと待ち受けているであろう別れの予兆が、微かな怖れにもにた感覚で、すっと纏わりついて離れませんでした。

この雰囲気はどこかで……と思っていたのですが、『西瓜糖の日々』を読んだ時の感覚と、どこか似ているように感じられたのでした。完璧なほど美しいからこそ、なぜか不安になる、あの感じに。
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2013.07.17 Wed l ファンタジー(日本) l コメント (0) トラックバック (0) l top

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