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『短篇集』という名前の短篇集。この上なく潔いタイトルが、素敵です。バイオリンがモチーフになったブックデザインも、これ好きだなあ……と思っていたら、やっぱりクラフト・エヴィング商會でした。

「モンキービジネス」に掲載された作品および、登場したことのある作家の方の書き下ろし作品で構成されていて、私にとっては初めましての方も、かの雑誌でもうお馴染みな方も混在しています。こういう形でなければ、まず手に取ることはないだろうな(文章の雰囲気的に)と読みつつ思うこともあったりして、そんな出会いはアンソロジーならではの楽しみかもしれません。

「これは良い!」と思った作品を選抜するならば、まず「物語集」(石川美南)。すべてが“~の話”と終わる短歌集なのですが、その名の通り物語が秘められているような・物語が立ち上ってくるような、そんな感があります。5・7・5・7・7の中には、無限の物語を封じ込めることができるのだ、と軽く衝撃を受けました。その閉じ込められた物語を、書き手として解き放ってみたい、という衝動にも駆られたり……。
この方の作品は、もっと読んでみたいです。

そして、「物理の館物語」(小川洋子)。語り手が茶封筒に自分の編集した本の名前を書き連ねる場面、鼬の死骸を埋める時の昂揚、気味の悪い茸、子どもの頃に初めて作った本……と、感傷的なものと不気味なものが溶け合って、私はこの美しくも残酷な世界にどうしても心惹かれてしまうのでした。
しかし「素粒子物理高性能研究所情報管理室」という殺風景な建物名に浪漫を感じてしまうとは、我ながら思いがけない発見です。
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2011.11.30 Wed l 日本小説(未分類) l コメント (0) トラックバック (0) l top

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