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クラフト・エヴィング商會が参加している、ということで二年前の夏に購入したまま、ずっと積読状態だった「箱号」をようやく読むことができました。開けてみなければ中に何が入っているのか分からないのが「箱」がテーマだからなのか、どことはなしに不穏だったり不気味だったり得体が知れなかったり、という雰囲気が漂っていたように(勝手に)感じています。

お目当てのクラフト・エヴィング商會の作品は、『どこかにいってしまったものたち』の抽斗を開けた時の、あるいは『クラウド・コレクター』のトランクを探索する時の、あの感覚を思い出すような仕掛け満載でした。やっぱりわくわくするんだよなあ、とひとりでにやにやしてしまいます。

印象的だったのは、「箱」(小池昌代)と「輪唱」(梅崎春生)。前者は、書いた文を入れておくと世にも美しい文章へ熟成させてくれるのだけれど、それを手にした者は必ず不幸に見舞われる、という“賢い箱”の物語で、内に仕舞われた人々の文というか思いが果たされぬままじゅくじゅくと発酵したかのように、腐臭を放ちつつこの世から消えていく箱の最期が、なんとも凄まじかったのでした。

後者は以前にあらすじを聞き知って、あまりの残酷さに背筋がぞわぞわした話に偶然出くわした形なのですが、実際に読んでみれば、惨さは想像通りとはいえ、想像していなかった湿度の低い哀しさも感じられて、少し驚きました。
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2011.11.26 Sat l 文学・本・言葉 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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