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神経科医であるオリヴァー・サックス先生による、脳が負った様々な障害によって引き起こされる驚異的な症例の記録集。吉野朔実さんのエッセイで知って以来ずっと気にはなっていた本を、ようやく読むことができました。

患者さん本人にとっては人生や人格を左右する深刻な事例を、「面白く読む」ことには躊躇いを感じるのだけれど、サックス先生が出会った目を見張るような出来事が次々と物語られると(例えば、交互に素数を言い合うふたりだけのゲームに興じる双子や、頭の中で音楽が鳴り続けているという老婦人や、ある特定の年以降の記憶を突然失ったしまった男性……など)、やはり「興味深い」と言わざると得ません。

場合によっては「治す」ことが本人の幸福には直結しないということ、そして、神経病の症状は一部の機能を「失う」だけとは限らず、神経の働きが「過剰」になるケースもあるということを知ったのは、驚くべき発見でした。

彼らが持つ症状を、完全に癒すことはできなくとも、医師を始め誰かが理解しようと試みたり、親愛の情を注いだり、彼らの才能や愛着を感じるものを否定せず尊重することが、幾分かの幸せや生き易さに繋がっていくことも。サックス先生のまなざしは、時に私のような医学の素養がない一読者と変わらないくらいの素直な驚きに満ちていているように感じました。
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2011.10.08 Sat l 科学・学術 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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