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初読時は、すいすいと短時間で読み終えてしまったこともあって、好みの雰囲気だけれどあまり記憶には残らないだろう、でもまあ面白かったし本棚の常備薬的に気が向いたら手に取るのもいいかもしれない……程度に思っていました。しかし、感想をまとめるために読み返してみたら、とんでもない!

この短い話の中で、それぞれの物語に応じた文体と空気が創り上げられているなんて、これは最初に思った以上に曲者の掌編集なのかもしれない、と認識を新たにしました。そしてこれは私の勝手な想像ではありますが、きっと存分に楽しんで綴られた掌編ばかりなのではないか、と感じます。

インパクトの強かった掌編をいくつか上げるならば、廃墟となった住宅地の映画のセットとして整えられた部屋で暮らす少女の話(彼女がワンピースに袖を通す場面が頭に残ってしまった)、無人島で大量のCDに囲まれて聞こえない音楽を「読む」男の話(「きょうは生きる」の一言が印象的。短く、ぐさりと突き刺さる一言、を発するのも巧い人だと思います)、「低い者」の世界から卒業してしまった主人公と、かつての仲間たちとの、大人の目には見えない戦いの話(これは怖かった。薄気味の悪い、理不尽な、恐怖。小さい子どもから可愛げと無邪気さをそぎ落として、純粋な残酷さのみを何倍にも増幅したような世界)……といったところ。

この方の掌編は、できることならもっと読んでみたい、と思います。
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2008.02.15 Fri l 日本小説(未分類) l コメント (0) トラックバック (0) l top

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