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学生時代から、立体の問題は苦手でした。なので、プラトンとアルキメデスの立体の性質を、十分に理解できたとはとても言えない、ということを最初に告白しておきます。

プラトンの立体とは、正多角形(全ての辺の長さと全ての角の大きさが等しい)で構成された正多面体(全ての頂点形状が等しい)で、たった5つしか存在しません。アルキメデスの立体とは、別名「半正多面体」とも呼ばれ、2種類以上の正多角形で構成され、頂点形状が全て合同である、という性質を持っています。これらの立体を、球面上に面を投影したり、頂点を切り取ったり、ひねりながらつぶしたり、あらゆる切り口から特性を読み解いていきます。

衝撃的だったのが、立体を「爆発」させたらどんな立体が生まれるか、についての項目。互いに辺と辺で結びついている多面体の面を、外側へ吹き飛ばしたどうなるか……なんて、幾何学者の発想は私の想像を遙かに超えています。
しかし、様々な考察を経て生まれる立体の数々は、ただただ美しい。そして、その美しさは、整然とした幾何学の法則に拠るもので、つまり理由があるからこそ美しい。それが、私なりの結論でした。
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2018.07.30 Mon l 科学・学術 l コメント (0) トラックバック (0) l top
言わずと知れた、クリスティーの代表的傑作を、まだ読んだことがなかったとは、自分でも意外でした。映像化された作品はいくつも見ているし、ストーリーも、そして犯人が誰なのかも知っている、そんな条件下でも面白く読めるものなのかしら、と多少の危惧があったのですが、いやはや、さすがミステリーの女王、ページをめくる手が止まりません。

手の内をさらけ出す部分と、巧みに情報を伏せる部分の、バランスの取り方が絶妙です。登場人物全員が容疑者であり探偵役であり、そして次の犠牲者でもありうる、そんな極限状態の中にも関わらず、必要以上に読む者の不安を煽らない、ほどよい緊張感とスリル感とでも言いましょうか。心理描写も抑制が効いているのに、それでいて各人が次第に追い詰められていく恐怖は十分に感じられます。いやあお見事、とただただ感服です。

2018.06.28 Thu l ミステリ(海外) l コメント (0) トラックバック (0) l top
「激場」とタイトルにつく割には、案外と非カラフルな日常……などと、初めの内は失礼なことを思っていました。申し訳ない。

自分の中に、確固たる「好き」を持っている(それは、何も恋愛に限ったことではなく)ひとの人生には強度がある、のだと思います。楽しいことを、外部から与えてもらうのを待たずとも、自作自演的に(と言うと語弊があるかもしれませんが)生み出せるひとは、きっと「退屈」とか「なんとなく不幸」とか、そういったもやもやを抱えずにいられる、もしくは抱えても案外するりと抜け出すことができる、そんな気がしました。

登場するご友人たちが、またそろいもそろって素敵なキャラクターなのも、ご本人のお人柄が引き寄せた結果なのでしょうか。みなさん、「自分だけの楽しい人生」を送っていそうというか……。なにはともあれ、人生の幸せも楽しみも、自前のアンテナでたぐり寄せて、味わい尽くすしかないのだ、と感じたのでした。
2018.02.10 Sat l エッセイ(日本) l コメント (0) トラックバック (0) l top
アトランティス探索に取り憑かれてしまった人たち、「アトラントロジスト」たちの情熱に、ただひたすら圧倒されます。私自身のアトランティス大陸についての見解(というほどのものでもないけれど)といえば、「たぶんフィクションなのだろうけれど、実在するならその方が面白そうだから、そう思っておくことにする」という、アトラントロジストが聞いたら怒られそうなものだけれど、その程度の興味しか持ち合わせていなかった人間でさえ、ぐいぐいと惹き付けられてしまうくらい、彼らの人生を賭けたのめり込みっぷりは凄まじいのです。アトランティス大陸の謎の解明よりも、彼らの人生の方が興味深いくらいです。

全てを捧げても惜しくない、と思えるほどの目標や夢がある、というのは、例え結果的には報われなかったとしても、ある意味では幸福な人生なのでしょう。あるいは、魅力的な謎は、むしろ謎のまま追いかけている最中の方が幸せなのかもしれません。

ただ、どうしても、彼らには決して認めたたくはないであろう結末にも、思いを馳せてしまうのです。
アトラントロジストのひとりの父親が、息子について語った言葉が忘れられません。「だけど、もしアトランティスが嘘だったら、どうなるのだろう?」と。
2017.08.27 Sun l 紀行文・探検記 l コメント (0) トラックバック (0) l top
糸井さんの言葉を、まとめてよめる幸せ。おまけのしおり(?)に、「疲労回復に『羊どろぼう』を。」と書いてあったのですが、確かに疲れた時には良く効くかもしれません。即効性はなくとも、じわじわと回復を助けてくれるような。

さらりと読めてしまって、中身を詳細を覚えている、というわけれはなくとも、ほっこりとしたぬくもりと、頭の中のごちゃごちゃと絡まっていたものが少しばかり解れたような清々しさとが、残り香のように漂います。時折挟み込まれるなんてことのない写真も素敵。中でも、ブイヨンと糸井さん(と家族)の写真が、いかにも何気ない幸せにあふれていて、眺めていると自然に口元が綻んでしまうのでした。

たぶん、その時々の心のご機嫌によって、「あ」と目に留まる言葉は変わるのだろうな、と思うのです。そして、どんな心境の時に読んでも、何かしら「疲労回復」に効く一言に出会えるんだろうな、とも。今この時に、掴まれた言葉は、「また会うときには、また会うね。」でした。
2017.08.08 Tue l エッセイ(日本) l コメント (0) トラックバック (0) l top
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